無事に全シャインをコンプリートしたのでレビュー!
ゲームキューブ版でプレイして18年経った今でも、その難易度が生み出す楽しさはいまだ健在のソフトについて書いていく。
どんなゲーム?
スーパーマリオサンシャインはマリオ64の3Dジャンプアクションに、新装備ポンプによるアクションを加えた3Dアクションゲーム。
マリオの3Dアクションを知らない人がこのブログにたどり着くのか……?とは思うけどもマリオのジャンプアクションについて簡単にご紹介する。
マリオはダッシュ中にジャンプを3回連続で行うことで「3段ジャンプ」、
マリオが現在向いている方向と逆にスティックを倒したあとにジャンプで「背面跳び*1」などの様々なジャンプアクションができる。
これらのジャンプアクションやその他アクションを駆使して、南国の島「ドルピック島」にあるステージのシャインを集めていくことが今回の目的だ。
各ステージには基本的に8つのシャインが存在し、ステージ選択画面に表示されるSTORY(ミッション)をクリアするとシャインがもらえる。
さらに今作には新装備ポンプもあり、放水、ホバー移動、ロケットジャンプ、ターボダッシュ*2ができる。
ポンプを使えば落書きを綺麗にできるほか、従来のマリオでは移動できなかった場所まで行けるぞ。
シャインを手に入れるごとに新たなステージが開放されていく。多くのSTORYをクリアし、ボスを倒せばエンディングだ。
ここが面白い
3Dマリオ屈指の難易度が生み出す「自分との戦い」に打ち勝つ楽しさ
マリオサンシャインは3Dマリオの中でも異色の作品だと僕は思う。このゲーム、3Dマリオの中でも
特に難易度が高い。「序盤でこんなに難しいの?」と笑ってしまうくらい難易度が高いのだ。
例を挙げよう。これは順当に行くと2番目に訪れるステージ、その2番目のSTORY「GO!GO!イカサーフィン」。
マリオカートでキノコを取ったときくらいの速度で走るイカを乗り回し、規定タイム以内にゴールすればシャインをゲットできるのだけど、
イカサーフィンをするのはこれが初めてなうえに、壁に激突すると1ミスだ。操作に対するチュートリアルもろくにないのにこれは難易度が高い。
やっとの思いでクリアすると、もっと難しいイカサーフィンステージが出る点も見逃せない。先ほどチュートリアルもない、と言ったがマリオサンシャインとしては先ほどの難易度で「チュートリアル」という認識だったことに戦慄する。
もう一つ、順当に行くと3番目に訪れるステージ「マンマ・ビーチ」、4番目のSTORY「たんじょう おおすなどり」。
大きな鳥の背中の上で赤コインを8枚集めれば良いだけのステージだが、この鳥は途中で旋回する際、90度横に傾いてしまう。
鳥の傾きに合わせて側面に乗ればいいのだけど、これがとても難しい。側面に乗るのが早ければまだ乗れないし、遅いと滑り落とされてしまう。
そして、このステージに来る時の総シャイン数はまだ20枚にも満たない人がほとんどだろう。まだマリオアクションに慣れていない状態でこのアクションは相当シビアだ。
例に挙げたステージ以外にも、(本作オリジナル要素なのに)ポンプが没収され純粋なマリオアクションを要求されるSTORYも各所に用意されている。ポンプのホバー移動に頼った「甘えの着地」ができなくなるため、これも大変難しい。
ここまで書くとネガティブな意見に見えるかもしれないけれど、この難易度の高さが最高に面白い。
マリオサンシャインは「マリオを上手に操作できる操作性」だけが重要視され、敵の攻撃を避ける反射神経や多くのパターンを覚える知識量を要求されるわけではないからだ。*3
自分がマリオを操作出来れば一発でクリアできるし、できないのであれば自分の操作技術が足りない。このゲームは常に自分の操作技術と向き合う、自分との戦いに打ち勝つゲームだ。
始めは無理だと思っていても、何度もプレイし改善すれば必ずクリアできる。自分の思った通りにマリオが動いた時の感動をぜひ味わってほしい!
常夏の島に統一した世界観とステージで夏を満喫
やたらと難しい難易度に視野が狭くなりがちだが、一度立ち止まってステージを見渡してみてほしい。
今作は南国の島ドルピック島を舞台にし、全てのステージで「夏」と「水」をテーマにしたステージで統一。サンサンと輝く太陽、滑らかな水の表現はNintendo Switchの現行ハードでも美しく、常夏のリゾートが好きな人間であれば各種ステージの景観だけでも十分楽しめるゲームになっている。
マリオのジャンプアクションを駆使すれば、観光島ドルピック島を縦横無尽に駆け巡り夏を満喫できる。
マーレの入り江に流れる迫力満点の大滝。滝の力で揺れる水面も綺麗で気持ちよさそうだ。
夕焼けととともに聞く波の音も最高。このステージをはじめて選んだ時は夕焼けを見ている余裕は全くないが、落ち着いて見てみると絶景が広がっている。
ここでゆっくり休みながらビール飲んだら最高だろうなぁ……。
ここが残念
攻略情報無しでの青コイン集めは不可能に近い
マリオサンシャインでは、各ステージの至る所に青色のコインが設置されている。
これは10枚集めるごとにシャイン1つと交換してくれるアイテムで、シャインを全コンプリートするために青コイン全収集が必要。ただし、攻略情報無しでの全収集は不可能に近いレベルで難しい。
青コインは特定のSTORY限定で手に入るものが数多くあるうえに、「怪しい所に水をかけると出てくる」というわかりづらい青コインまで存在するからだ。
ある程度自分で頑張ってみて見つけられなかったコインだけ攻略情報を頼ろうと思っても、取得済みの青コインがわかるようなリストは存在しないため*4攻略情報を頼りに上から探していき、「ここは取っていた」「これは取っていなかった」と1から順に探し直す必要もある。
ゲーム中にちょっと寄り道して収集する分には楽しいが、収集コンプリートを目指す過程は楽しめなくて残念だった。 ただしこの青コイン集めはエンディング到達には一切必要ない要素であるため、面倒ならば完全無視で良い点は救いだ。
まとめ:高難易度アクションと共に夏を満喫しよう!青コイン集めだけが残念
3Dマリオの中でも高難易度で、エンディング到達ですら難しい難易度。とはいえマリオアクションの楽しさは健在で、難しいステージを完璧に掌握しうまくシャインをゲットした際の喜びはシリーズ随一。
「夏」と「水」をテーマに統一されたステージは常夏のリゾートが好きな人間であればワクワクすること間違いなしだ。
難易度の高さのためにこれ一本だけ買うのはお勧めしづらい部分があっただけに、3Dコレクションのタイトルの1つとして評価すれば文句なしにお勧めできる一本。
僕自身も3Dコレクションで真っ先にクリアしたし、個人的にはマリオオデッセイの次に好きなソフトなのでぜひ遊んでみてほしい。僕は青コイン集め以外は全部楽しめた。
スーパーマリオサンシャインは、スーパーマリオ3Dコレクションの1タイトルとして発売中。パッケージ版の生産・ダウンロード版のダウンロード期間ともに2021年3月31日までなので、欲しい人はお早目にどうぞ。