やっと……。
やっと!VIPマッチに到達しました!
長かった……。2018年に発売してから2年、対戦回数は約6000回かかりました。
僕にとってもスマブラは日課みたいなものなのでコツコツ続けてきましたが、本当に嬉しい。
というわけで自分語りしちゃっていいすか?いいですよね?ここは僕の日記帳だし。ゲーム用語何のフォローもしないで書きますね。
僕がどうしてもVIP入りしたかった理由
人間誰しもアイデンティティ(個)の確立に悩む時期があると思うんですよ。僕にとってのアイデンティティティはゲームだったし、その中でもスマブラには特別な思い入れがあるんです。シリーズ2作目のスマブラDXは、僕が当時本気で練習していた対戦ゲームでした。
引用元:買取コレクター
小売店でやっていた大乱闘大会も優勝してこのバッジを3つくらい持っていますし、
トイフェスタ
トイザらス主催の大会(トイフェスタ)も予選通過して全国大会に行ってます。あの頃とはハンドルネームも変わっていますけど、実は元オフ勢。
自分は世界で一番スマブラがうまいんじゃないだろうか、と慢心して参加したオフ会で世界の広さを知り、スマブラで出会えた人もいっぱいいました。
「ゲームは遊びでやるもの、大人になれば卒業するものであり真剣にやるものじゃない」という当時のゲーム環境で、自分以外にも真剣にゲームをプレイしてくれる人に会えたことは本当に嬉しかった。
休日は宅オフで朝から晩までスマブラをして、平日はトレーニングモードでキャラ対。僕の人生の中で、あれほどまでに一つのゲームを考え努力し、強くなろうと取り組んだソフトはスマブラDX以外にはありません。僕にとって青春の証といっても過言ではない。
僕の所属していたDXコミュニティは消滅して当時の人とは誰も連絡が取れないですけど、あのガチで取り組んだ日々は無駄じゃないことをスマブラSPでも証明したかった。それが、僕がどうしてもVIP入りしたい理由です。
発売~1年:道は長く険しい
そんな覚悟で挑んだスマブラSP。道のりは長く険しいものでした。
まずキャラが多すぎます。
僕が1on1でよく知ってる範囲は赤枠くらいです。枠外は何をしてくるのかよくわからないキャラ。学区の関係で小学校からの友だちが少ない中学生活に近いアウェー感(実話)があります。
そのうえ今作から防御面にかなり仕様変更が入り、ガードができても反撃が確定しない「無料技」が大量に配られたのもきつかった。ほとんどの場合において「とりあえず密着ガードできたら投げ」が通じたDXの癖が抜けず苦しめられました。(あと、絶がないのもつらい。)
フォックスの空Nを密着ガードしたのを見てから投げを選択したのに、なんで僕が弱連を食らってるわけ?「ハァー!?」と言いたいのはこっちだよ!
そもそも、VIPの基準が高すぎます。「ガチで取り組んだ日々は無駄じゃないことを証明したかった」とかめちゃカッコいいこと言ってますけど、VIPボーダーの上位3~5%という水準はあまりにも高すぎました。
上位5%は年収でいうと750万相当になるわけで、実社会ではかなりの勝ち組。奨学金をいまだ支払い続ける庶民の僕がスマブラ界のエリート階級まで勝ち進めないといけない。
ルキナでは何度かVIP手前まで勝ち進んだものの、どうしても勝ち越すことができません。「自分のほうが相手より強いはずだ。負けるはずがない。」そういうスーパーベジータ的な慢心があったせいで、敗因を分析しなかったのも良くなかった。
月日が経つにつれて自分が使うルキナのワンパターンな動きは通用しなくなり、いつしかVIP手前ラインにたどり着くことすら不可能になりました。
「もうVIPには行けない。諦めよう。」
発売して1年経った頃、VIP到達だけを目指すスマブラから方針転換しました。
1年~1年11ヶ月:VIP未満でもスマブラは楽しい
VIP到達プレイを諦めたあとのスマブラですけど、めちゃくちゃ楽しいんですよね。むしろ躍起になって勝ち負けにこだわってた時よりも楽しい。
そもそもスマブラDXのときだって、まずスマブラというゲーム性が楽しくて、もっと楽しむために強くなりたかったことを思い出しました。
ふと考えると、ネット対戦ってかなりの上位プレイヤーじゃないと勝てる確率は50%に収束していくんですよね。だから対戦ゲームを楽しむためには、負けた試合も楽しめないと50%の確率でつまんないゲームになってしまいます。
負けても楽しむってのは「負けちゃったか―(笑)」と勝ちを放棄してエンジョイするのではなくて、負け試合から強くなるためのきっかけを得ようとするということ。負けそのものはエンジョイできないですよ、ブチ切れてます。
なぜ俺様が空前→空N→PKファイヤーダンスネスに負けなければいけないのかと憤るだけでは一生勝てないので、次はこう詰めてみようと模索します。
するとどうでしょうか?
勝てません!!!
強ムーブを擦るのは簡単に対策できないからです。簡単に対策できるなら擦らないよなぁ!!ちくしょう!
でも、「このキャラにはそもそも迂闊なジャンプが厳禁である」とか「この技は後隙はなくても前隙があるっぽい」などはだんだんわかってくるようになってくるので、前よりは冷静に対処できるようになってきます。
「1日ひとつだけ、強くなる。」格ゲー神ウメハラの偉大なお言葉ですけど、凡ゲーマーの僕にはハードルが高いので「先月よりは強くなる」くらいの気持ちで挑むのが負けても楽しめるスマブラの秘訣でした。
キャラもコロコロ変えて遊びました。せっかくこんなにいっぱいいるので、ゲームを楽しむならキャラを変えて遊んだほうがいい。「そのキャラ強すぎかよ。僕も使うわ。」と遊んでいくといろんなキャラの理解が深まります。
1年11ヶ月~2年:本気の取り組み、トレモと試合の振り返り
「負けても少しずつ成長して、楽しくスマブラできてるから」とは本気で思いつつも、まぁやっぱり強くなった証は欲しいんですよね。
今はVIPに到達できない実力だとは認めていますけど、一生VIPに到達できないと思ったことは一度もありませんでした。先月よりは強くなっている自信があります。
で、Twitterを眺めてると続々とVIP入りしていくんですよね。対戦回数2000回でVIP、逆VIPから2ヶ月でVIP……。凹みますよ。みんな、成長が早いなぁ。
でもいいんだ、あの人たちは何か特別な才や恵まれた環境にいるだけで、僕とは違う種類の人間だから気にしなくていいやと自分に言い聞かせてるしかないですよね。
なのに僕の友人が、対戦回数2000回以下であっさりVIP入りしちゃうんですよ。30代、他ゲーもいっぱいやる、生活も忙しい。環境はほとんど同じなのに僕の戦闘回数1/3程度でVIP入り。
「他ゲーの息抜きに毎日10戦してたらVIP入り」とのことでした。
"息抜き"で…
息抜きで俺のアイデンティティを、俺の青春の証を得やがった……!
てめぇはいつもそうやって! 俺のしてえ事をブチ壊しやがるッ!!
昔ッからそうだ!
俺がどんなに努力しても! てめぇはいつもそのひとつ上を行っちまうッ!!
あの決勝大会の時もなあッ!
俺があの夜どんなに苦しんだか‥‥
てめえにッ! てめえなんかにッ!! 解られて たまるかよッ!!
だが‥‥ 俺は今迄の俺じゃあねえ‥‥
今こそッ! てめえを ブッ倒しッ!!
てめえの引き立て役だった過去に決別してやるッ!!
あの世で俺にわび続けろ●●ーーーーッ!!!
引用元:ライブ・ア・ライブ
ライブ・ア・ライブの例のセリフがふと頭をよぎりました。僕はこの友人を詫び続けさせなければいけない。
もう一度、本気でVIPを目指そう。僕が本気でスマブラに取り組むのに必要な最後のパーツは嫉妬と憎しみでした。
本気でVIPを目指そうと考えた時、最短でVIPに到達できると選択したファイターはテリー。
選んだ理由としては
動かしていてめちゃくちゃ楽しい(重要)
発生3Fの弱から繋がる撃墜技が強すぎる
全身無敵の避け攻撃から繋がるコンボが強すぎる
自動振り向きが強すぎる
パワーゲイザーぶっ放しの逆転力が高すぎる
と、一度有利な展開を取ったらオン対戦で滅法強いファイターだからです。僕はVIP未満の対戦なら彼より強いファイターはいないと本気で思ってます。
クラックシュートも「ジャンプで避けられない突進技(むしろジャンプに刺さる突進技)」という性能でかなり特殊なため、引っかけやすく有利な展開を作りやすいのも強い。
問題は操作精度でした。コマンドのパワーダンクが出ない。そもそもアナログスティックでコマンドってどんな判断なんですか。
文句言っててもしょうがないのでオン対戦前にトレモで練習しコマンド精度を上げていきます。ちなみにコマンド練習はテリー側ダメージを100%にして、パワーゲイザーやバスターウルフが暴発しないかもチェックしました。
また試合結果のメモを取るようにしました。前述の通り凡ゲーマーが勝てる確率は50%なので一戦ごとの勝ち負けに一喜一憂してもしょうがないのはわかっています。
自分の中で「これはもう少しやりようがあったな」という負け方だったり、勝てても反省すべき点があったところはメモを取るようにし、自分に足りないものを自覚し対策していきます。
そんな生活を約1か月ほど続けたところ……。
無事、VIPに到達!ケツイを力に変えた人間は、強い。
……長かった。本当に長かった。自分の年齢と環境じゃ無理なんじゃないかと思ってました。
もうDXの頃のプレイヤーはほとんどがアラサーアラフォーですね。当時はゲームを好きなだけできていた僕も、今は子どもを寝かしつけてからでないとプレイできません。ガチプレイのメイン層が10代~20代のスマブラ界で孤軍奮闘しているおじさん、僕以外にもいるんじゃないでしょうか。当時と環境は違くても、必ず強くなれますよ!
大会の時上位プレーヤー同士が勝つか負けるかのハイレベルな攻防は見ていて息が詰まるほどの緊張感があるが、プレイする側になってみたいと思った。
— なんちゃん/Nanchan (@nannchan1919) January 21, 2016
スマブラは俺にとって人生の花だ。ここで、ここしかない場所で俺は咲きたいと強く思っちまったのさ。
今日僕は、あの頃咲きたいと思った場所に少し近づけた気がしました。