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Overdungeon 評価・感想・レビュー デッキがどんどん強くなる大味インフレお祭りゲー

ローグライク風リアルタイムカードバトル、Overdungeon。全く新しいプレイスタイルのお祭りゲームです。


2018年の年末年始セールで購入後、今現在もちょくちょくプレイしているゲームなのでご紹介します。

どんなゲーム?

デッキ構築型リアルタイムバトルゲーム

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盤面に動物を召喚してリアルタイムで戦闘し、戦闘報酬として貰えるカードをもとにデッキを強化するゲームです。

プレイするたびに構造が変わるマップを進み、最下層にいるボスを倒せばゲームクリアとなります。



マップ上には、「通常の敵」「強力なエリート敵」「何が起こるかわからないイベント」「カードやレリックの売り買いができるショップ」などがあり、プレイヤーは状況を踏まえて次に進むマップを選択していきます。

Slay The Spireとはかなり違う

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ランダムなマップを進み、最下層のボスの倒せばクリアということで、この手のゲームの基礎となった「Slay the Spire(以下StS)」を思い浮かべた人もいるかもしれません。
確かにマップ操作やUIが似ている部分もありますが、StSとOverdungeonはかなり異なるゲーム性です。簡単に言うとStSは戦略が求められますが、Overdungeonはその場のノリが求められます。



StSのゲーム性

  • 相手の行動を意識して、ターン毎にじっくり考える

  • カードにコストの概念があり、(基本的に)コストが0になればターン終了を選択する

  • 「いかにダメージを食わらずに倒せるか?」という、負け筋を潰していくゲームバランス

Overdungeonのゲーム性

  • リアルタイムで状況が変わるので、大まかに考えて良いと思われる行動を取り続ける

  • カードにコストの概念が無く、手札が2枚以下になれば強制的にターン終了

  • 「いかにこちらのデッキ展開を繋げられるか」という勝ち筋を押し付けていくゲームバランス

ここが面白い

限界を超えて強くなる大味なデッキ構築

このゲーム、手に入るカードがとんでもなく強いんです。自分のデッキが際限なく強くなっていく様は爽快そのもの。



オーバーキルという言葉はこのゲームのためにあるんじゃないかと思わせるようなバランスで、終盤になれば画面上に自分の召喚したモンスターが数百匹、1ターンに30枚以上のカードを使うことがごく当たり前というゲームバランスです。敵の体力は400しかないのに、1ターンに2000ダメージたたき出したりします。


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よくわからないけど手札にいっぱいあるカードを食らえ!というシーン


「何が起きてるのかわからないって顔をしているな?俺もわからん。」となること間違いなしなのですがこれが最高に面白いんですよ。


マリオのスター状態、ぷよぷよのフィーバー状態が永久に続いているようなお祭り感溢れるゲームで、何のストレスもなくカードを回し続けられるのが最高!ゲームだもの、パーっといきましょう!

敵のワーム、ドラゴンに対抗してアルパカを召喚する謎の世界観

敵はワーム、ドラゴンといったファンタジーでありがちな悪いモンスターであることに対して、こちらはアルパカ、ひよこ、熊、馬など個性豊かな動物を召喚しながら敵の撃破を狙います。


全く意味がわかりませんね、最高です。

ちなみに、敵もこちらを倒すために犬や熊を召喚してきます。この世界は一体なんなんだろう…


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謎の動物たちが盤面に増えていく様子


ファミコン、スーファミ世代の僕はこういう訳のわからない世界観が大好きです。


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覚悟しろよ、この虫野郎!


カードの名前も秀逸。フフッとなるパロディのカードも収録されています。

ここが残念

複雑なゲームシステムを活かしきれていないバランス調整

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大味だと言い続けているOverdungeonですが、ゲームシステム自体はわりと凝った作りになっています。


敵の攻撃方法は動物召喚のほかに、プレイヤーを単体指定して攻撃する「スパーク」、プレイヤーだけでなく周囲も攻撃する「ファイアボール」という計3種類。こちらの山札にお邪魔カードを入れる攻撃もしてきます。


プレイヤーは敵の行動予測をもとに、自分に向けられた攻撃ターゲットを召喚モンスターになすりつける「挑発」持ちの動物を展開しつつ盤面で有利を取っていく…といったことはあまり必要ありません。



基本的には次に記載した戦術で勝てます。

どんな敵と戦っても基本的にやることは一緒

どの種類のカード強力ですが、中でも敵に対して直接攻撃できる「アタック」カードが強力。



敵がどれだけ動物を召喚していても、タワーを1本折れば敵の動物が一度消滅する仕様なのでとにかくアタックカードを回すのが最適解です。


アタックカードだけだと直接攻撃が防げないため、ちょいちょい「挑発」持ち動物を召喚して自分に対するターゲットを外します。



これだけでどんな敵でも勝てます。エリート戦は、本来であれば苦労する代わりにより良い報酬が貰えるマスだと思うのですが、通常敵と強さがほとんど変わらないのでボーナスマップと化しています。


ボス戦もやることは変わりません。このルールに則ってカードを回すだけ。



特に強いカードを一枚ご紹介します。通常の戦闘勝利で拾えます。


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初回の手札に必ず来て、全体ダメージを与えるカード。

このカードが拾えれば、1層の敵の体力なら開幕時点で半分近くになってスタートです。このカード1枚で難易度が大幅に低下するにもかかわらず、しょっちゅう拾えてしまうカード。

死因がよくわからない

いくら大味とはいえ、ごく稀に負けてしまうこともあるでしょう。この時の死因の把握ができません。

自分はカードを回すことが忙しく、盤面は常にリアルタイムで動いているので「気づいたら負けていた」という印象を持つと思います。


はじめのうちは「よくわからないうちに死ぬので、どうすればうまくプレイできるのかわからない」と思うかもしれません。



そもそも「死因からゲーム攻略のヒントを得る」タイプのゲームではないのですがローグライクゲームに慣れているとこの思想の陥りがちです。

強いて言えば、あなたの死因は「デッキが上手く回らなかった」だけです。



敵ごとに戦略を変える必要は全くないので、もっと強いデッキ作りを目指しましょう!アタックで殴りつつ挑発持ち動物を出す、これが基本です。

まとめ:大味だが爽快感抜群!気になるなら買って損はない

手札のカードを使い続けて、時々アルパカを召喚するゲームです。慣れてきたらもっと動物寄りのデッキも作れますよ!千匹のひよこで画面を埋めることもできます。


ここまで読んでいただいて、「面白そうだな!」と思ったら買いです。動物祭りを楽しみましょう。とにかく大味で、人は選びますがハマる人はハマります。

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